スリー・ビルボード
2018年 02月 11日「2月エンタメ番付」で新潮社出版部部長の中瀬親方が紹介した作品。この主演女優さんと聞いては観逃せませんよっ!忘れもしない衝撃的な映画『ファーゴ』でアカデミー主演女優賞を獲った女優さんなのですからっ!!でも、監督はコーエン兄弟ではないのかー、とまた違う感覚で観れると楽しみにしておりました。
おやおや、松○一代劇場が始まるのか?一代さんは船越氏を徹底的に攻撃したのに対し、主人公の彼女は犯人探しを怠っていると署長さんを一人吊るし上げているように見えるが、どうやら男性そのものにムカついているようだ。常軌を逸していく母を、なんやかんや言いながらも健気に支える息子だけ唯一マトモで。カントリーサイドの間の抜けた人々の間の抜けた行動に、血やそのうち人が燃えてしまうだろうというシーンを笑ってしまうという、恐怖と笑いの表裏一体。そんなシーンでアメリカのDivaルネ・フレミングが歌う「The last rose of summer」歌詞が全てを物語っています。南部って未だに酷い人種差別あるって聞くけれど、もっと明らさまなんだなんだろうなぁ…。
これを観た後にこちらでも↓
話を作品戻し、主演の彼女『ファーゴ』では捜査する側の警察官役なんです、それも身重の(相当赤ちゃんが育っているお腹で)。犯人はそんなお腹じゃまともな捜査は出来ないだろうと甘く見ているんだけれど、キレる彼女はしかと足取りを掴み、徐々に追い詰められていく展開。この舞台もやはり広大な土地に真っ白な雪が降り積もるカントリーサイドで、本当に間の抜けた人だらけ(現地住民はたまったもんじゃないねw)。で、この白い雪にパッと血で染まる視覚効果(犬神家の障子に血みたいな)、凄惨な場面で笑ってしまう、それも幾度も。それでもこの作品は慎ましやかな夫婦のハッピーエンドで胸を撫で下ろせたのですが、今回の映画はそうもいきませんでしたね。
とある日、Amazonプライム・ビデオでドラマ探していたら『ファーゴ』のドラマ版を発見。シーズン1は映画版をさらにえぐった仕立て。回ごとの表題がストーリーを匂わせているのでさらに面白かった。サスペンスブラックコメディというジャンルなのね。
ドラマ版はなんと!マーティン・フリーマンが冴えない亭主役なんですよね。町山氏によると、なんでもノースダコタ州とミネソタ州はスカンジナビア半島から移住してきた人の土地で訛りがすごいのだけれど、彼はその訛りを上手く演じているそうですよ。左はアンジーの元ダンナ(ブラピの前)、それでまた面白い。シーズン3まであります。
by benedict2015
| 2018-02-11 21:30
| シネマ